
株式会社陸洋コンサルタント様は、ビル・マンション建設時の事前調査や環境調査を主な事業とされています。年間100~300件にのぼる案件を抱え、その多くが長期にわたるプロジェクトです。今回は、統括部長の菅原様にZoho CRM導入の経緯とその効果についてお話を伺いました。
「Zoho CRM」導入前の課題について教えてください。
そうですね、Zoho CRMを導入する以前の弊社は、案件情報から経費計算、報告書作成、請求書発行に至るまで、ほぼ全ての業務を膨大な量の紙とExcelで手作業管理していました。特に年間最大300件の案件で、木造家屋1棟あたり平均4~5冊、写真にして約250枚にもなる報告書を全て紙で出力・作成する作業は、本当に大きな負担でしたね。
具体的には、以下のような課題を抱えていました。
- 非効率な情報共有: 部署間の情報連携は手書き書類の回覧が基本でしたので、どうしても時間と手間がかかっていました。
- 低い検索性: 過去の案件履歴や経費、売上状況など、必要な情報を探し出すのに一苦労するという状況でした。
- 複雑な顧客管理: お客様である建設会社様、その支店様、そして現場ごとに異動も多い現場監督様、これらの情報を紐付けて管理するのが非常に難しかったですね。
- 不透明な経営状況: 案件ごとの売上確認や回収漏れのチェック、それに複雑な製造原価の計算・管理も手作業では限界があり、迅速な経営判断を下す上での大きな壁となっていました。
これらの課題を何とか解決したいという思いから、業務負荷の軽減、情報の一元化と可視化、そしてデータに基づいた経営状況の把握を目指して、CRM導入の検討を本格的に開始したんです。
数あるCRMの中で、Zoho CRMを選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
いくつかのCRMを比較検討しましたが、Zoho CRMに決めた理由は主に以下の3点です。
まず、各部署の担当者が直接データを入力・出力できるという柔軟な環境が魅力でした。システムに縛られるのではなく、自分たちの業務に合わせて使えるという期待感がありましたね。
次に、弊社の特徴でもあるのですが、現場監督様や支店様といった、独自の顧客管理要件に対応できる機能が備わっていたことです。これが非常に大きかったです。
そして、売上確認と回収状況のチェック機能ですね。これが手軽に、かつ正確に行えるようになることは、経営上非常に重要だと考えていました。
Zoho CRMを実際にどのように活用されているか、具体的な事例を教えていただけますか?
はい、導入後は私たちの業務が本当に大きく変わりました。主な活用事例としては、以下の通りです。
- 案件管理の一元化: 現場タブという機能を活用して、案件の進捗状況を可視化しています。会社名、現場責任者様、調査種別、工事段階といった基本情報から、請求日や入金状況、金額の差異に至るまで、詳細な情報を一元的に記録できるようになったんです。これにより、営業、調査、制作の各担当者が情報をシームレスに共有できるようになり、部署間の連携が格段にスムーズになりました。
- 詳細な経費・製造原価管理: 現場ごとの経費や、ファイル代・インク代といった製造原価も案件に紐付けて管理しています。特に、写真の枚数からインク代が自動計算される機能は重宝していますね。結果として、見積もりと実績の差異、粗利、利益率が自動で算出され、案件ごとの収益性が明確に把握できるようになりました。
- 高度な顧客・担当者管理: 建設会社様、支店様、そして現場責任者様という三段階での顧客管理を実現できました。現場監督様の異動履歴や過去の依頼傾向もCRM上で把握できるようになったため、それぞれの顧客に合わせたパーソナルな営業活動や、年末年始のご挨拶回りリスト作成などにも大いに活用しています。
- 文書作成の効率化と場所を選ばないアクセス: 差し込み文書機能を使えば、契約書や請求書といった各種帳票の作成も自動化できました。会社名や現場監督様のお名前などが自動で挿入されるので、手作業での記載ミスもなくなりました。また、PCだけでなく、タブレットやスマートフォンからもアクセスできるので、現場での情報確認も非常にスムーズに行えるようになり、助かっています。
導入によって、どのような効果を実感されていますか?
Zoho CRMを導入したことによる効果は、私たちの期待を大きく超えるものでした。
- 劇的な業務効率化: 最も大きな効果は、1人あたり1日平均で約4時間もの業務時間短縮を達成できたことです。これは、以前と比較して約1.5倍の業務効率化に相当します。紙ベースの手作業が激減し、印刷、取りまとめ、発送といった物理的な作業負荷も大幅に軽減されました。
- 情報共有の円滑化: 情報入力がリアルタイムになったことで、部署間の連携が本当にスムーズになりました。これにより、ミスや伝達漏れも大幅に減ったと実感しています。
- 経営の健全化と営業戦略の強化: 案件ごとの収益性をリアルタイムで正確に把握できるようになったことで、経営判断の精度が格段に向上しました。また、顧客データを活用した戦略的な営業活動が可能になり、未回収金のチェックも容易になったため、経営基盤の強化にも繋がっています。
今後の展望についてお聞かせください。
今後は、Zoho CRMの持つポテンシャルをさらに引き出していきたいと考えています。
具体的には、まずレポーティング機能の活用をさらに進め、より効率的なデータ抽出や分析を実現していきたいですね。また、CRMと他のツール、例えばメールシステムなどとの連携も検討しています。
新しいお客様になっていただいた現場監督様の登録日時をCRMから割り出し、新規顧客獲得状況の分析に活用するといった、より戦略的なデータ活用も視野に入れています。
一つ要望としては、英語表記のポップアップなどが時折表示されることがあるので、これが完全に日本語化されると、さらに使いやすくなるかなと感じています。
最後に、Zoho CRMの導入を検討されている企業様へメッセージをお願いします。
リクトのサポートについて リクトさんのサポートには本当に助けられています。質問に対する回答が迅速かつ的確で、日々の業務で困った際に何度も助けていただきました。
導入をご検討中の企業様へ 私たちの経験から言えるのは、Zoho CRMは非常にカスタマイズ性が高いツールだということです。だからこそ、導入前に、Zoho CRMを使って何をしたいのか、どんな課題を解決したいのか、という点を社内で明確にすることが非常に重要だと感じています。そこが明確であればあるほど、導入後に得られる恩恵は格段に大きくなるはずです。私たちも、Zoho CRMのおかげで本当に業務が変わり、経営の質も向上したと実感しています。
インタビューデータ
- インタビュイー
- 菅原雅美さま
- 取材日
- 2025年6月2日
- 企業データ
- 陸洋コンサルタント株式会社
福岡県福岡市博多区博多駅東2丁目5−28 博多偕成ビル 503号
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