
GA4でホームページの数値を確認する作業は、月次レポートの準備や打ち合わせ前の数字確認など、頻繁に発生します。
正直、クライアントさんごとに画面の切り替えだけでも地味に手間です。GA4の管理画面を開くたびに、見たい数字の場所を設定して、レポートを選んで……という操作が必要です。数が増えるほど、この「管理画面を開いて操作する」時間が積み重なっていきます。
「Claude Codeに話しかけるだけでGA4のデータが出てきたら、どれだけラクだろう」
そう思って調べてみたら、Googleが公式にGA4のMCPサーバーを公開していることを知りました。MCPとは、AIツールが外部のサービスとデータをやり取りするための仕組みです。これをClaude Codeに接続すれば、対話しながらGA4のデータを取得・分析できるようになります。
実際にやってみたところ、自社だけでなくクライアントさんのGA4も含めて、かなり実用的な分析環境ができました。その過程と、見えてきた活用の可能性をまとめます。
解析界隈で有名な小川さんがGA4のガイドのサイトを公開しています。
お知らせページに生成AIごとのセットアップ方法も開設されているのでセットアップは下記サイトで確認されてみてください。
今回のセットアップはClaude Codeに聞きながら進めた

接続に必要な作業は、大きく分けて4つです。手順自体は難しくありませんが、Google Cloudの設定やサービスアカウントの扱いに慣れていない方もいると思います。私もすべてを把握していたわけではなく、Claude Codeに「次は何をすればいい?」と聞きながら進めました。
わからない画面が出てきたらスクリーンショットを撮ってClaude Codeに渡す。すると「この画面ではここをクリックしてください」「この設定はこういう意味です」と教えてくれます。ドキュメントを読み込む必要がなく、対話しながら設定を完了できたのは、Claude Codeならではの体験でした。
Google Cloudの準備
Google Cloudでプロジェクトを作り、GA4関連のAPI(Admin APIとData API)を有効にします。すでにGoogle Cloud のプロジェクトを持っていれば、APIを2つ追加するだけです。どのAPIを有効にすればいいかもClaude Codeが教えてくれるので、迷うことはありませんでした。
サービスアカウントの作成
サービスアカウントというのは、人間ではなくプログラムが使うための専用アカウントです。これを作ってJSONキーファイルをダウンロードします。このファイルを認証情報として使います。「サービスアカウントって何?」というところから聞いても、ちゃんと説明してくれます。
Claude Codeへの接続設定
ここもClaude Codeが接続してくれました。途中でうまくいかない場面もありましたが、最終的に接続できました。
クライアントのGA4に閲覧権限を追加
各クライアントのGA4管理画面で、発行されたサービスアカウントのメールアドレスを「閲覧者」として追加するだけ。これで、そのクライアントさんのGA4データをClaude Codeから取得できるようになります。
閲覧権限なのでデータを書き換える心配もありません。
「先月のデータを分析して」で、ここまで出てくる
接続が完了した状態で、Claude Codeに「先月の月次データを分析して」と入力します。
すると、GA4のAPIを通じてデータを取得し、以下のような分析結果を一気に返してくれます。
- セッション数・ユーザー数・PV数などの基本指標
- 前月比の増減
- 流入チャネル別の内訳(自然検索、広告、SNS、直接流入など)
- チャネルごとのエンゲージメント率やCV数
- 上位ページランキング(これが一番便利)
※ 以下はダミーデータです
たとえば、2月の流入分析のデータを分析した結果の一部です。
| チャネル | セッション | 構成比 | CV |
|---|---|---|---|
| Organic Search | 850 | 38.7% | 12 |
| Paid Social | 620 | 28.2% | 3 |
| Direct | 380 | 17.3% | 28 |
| Organic Social | 250 | 11.4% | 4 |
| Referral | 100 | 4.5% | 3 |
これだけでも、「Directの380セッションから28CVが出ている。指名検索やリピーターからの問い合わせが多い」「Paid Socialは620セッション投下してCV3件。費用対効果を見直したほうがよさそう」といった分析が即座に返ってきます。
対話を重ねると、深い分析に入っていける
月次サマリーを見た後、気になる点をそのまま聞き続けられるのが対話型の強みです。
新しい広告チャネルの効果検証
あるクライアントさんで、新しいSNS広告チャネルを試し始めた月がありました。セッション数は増えているのに、CVがそこまで伸びていない。「この広告、直接のCVだけじゃなく間接的に効いてたりしない?」と聞いてみました。
するとClaude Codeは、「初回の接点がその広告だったユーザー」が、後日別のチャネル(検索やダイレクト)経由でCVしたかどうかまで追跡してくれました。
結果は、間接効果もほぼ確認できないという厳しいものでした。数百人を集客してCVはわずか、再訪したユーザーも片手で数えるほど。「エンゲージメント率が極端に低いので、ほとんどのユーザーがサイトを見ずに離脱しています」という指摘も添えられていました。
これ、GA4の管理画面で同じ分析をやろうとすると、探索レポートでセグメントを組んで、期間を揃えて……とかなり手間がかかります。「これ、調べて」の一言で数十秒。分析のハードルが大きく下がります。
CVユーザーの行動パターン
「キーイベントが計測されたユーザーが見たページは?」と聞くと、CVしたユーザーが閲覧していたページのランキングを出してくれます。
どのページがCVに貢献しているのか。施工事例ページを見た後に問い合わせているのか、イベントページから直接申し込んでいるのか。ユーザーの動きが見えてくると、改善すべきページの優先順位が変わります。
AIの分析結果をどう活かすか
ここで一つ大事なことを書いておきます。
Claude Codeはデータの集計や傾向の把握は得意とするところですが、「この施策は本当に実行できるのか」「この数字の変動はビジネス上どういう意味を持つのか」を判断するのは、事業やマーケティングを理解している人間の仕事です。
たとえば、AIが「このチャネルのCVRが低いので予算を別に振り替えましょう」と提案してきたとします。でも実際には、そのチャネルがブランド認知のために必要だったり、季節的な要因で一時的に下がっているだけだったりする。そういった文脈は、現場を知っている人でないと判断できません。
表面的に数字が出てきたときに「なぜこうなっているのか」を深掘りする力も、マーケティングの知識があってこそです。AIはデータを素早く引き出してくれる優秀なアシスタントですが、意思決定の責任は人間にあります。この前提があってこそ、対話型の分析が本当に役立つものになると思っています。
APIでは取れないデータの扱い方
GA4のData APIでは取得できないデータもあります。たとえば、ユーザーエクスプローラー(個別ユーザーの行動履歴)や、探索レポートの経路データ探索・ファネル分析はAPI経由では出てきません。
ただ、ここにも工夫の余地があります。できないならどうするか、を考えるほうが建設的です。
GA4の管理画面で経路データ探索を行い、その結果をPDFに書き出してClaude Codeに渡す方法です。「このPDFの経路データを分析して、CVに至るユーザーの行動パターンを整理して」と依頼すれば、PDFの内容を読み取って分析してくれます。
同じように、ページのスクリーンショットをClaude Codeに渡して、GA4のデータと組み合わせた改善提案をもらうこともできます。

たとえば、資料ダウンロードページのキャプチャを見せて「このページのCVRが低いんだけど、GA4データと照らし合わせて改善案を出して」と聞くと、フォームの項目数が多い、ファーストビューに価値訴求がない、といった具体的な指摘が返ってきます。データと画面の両方を見ているからこそ出せる分析です。
クライアントごとの文脈を覚えてくれる

複数クライアントを扱ううえで重要なのが、Claude Codeの「メモリ」機能です。
クライアントさんごとにプロファイルを作成しておくと、次回以降の分析で自動的に参照してくれます。プロファイルには、こんな情報を入れています。
- 社名・業種・事業内容
- GA4プロパティID
- サイトの目的・主要なCVポイント
- リクトとの契約内容(保守、広告、SEOなど)
- 過去の分析で見つかった課題と改善アクション
これがあると、「ABCの3月データを分析して」と聞いたとき、「2月に試した広告チャネルの効果はどう変化したか」「前回CVRが低かったページは改善されたか」といった前回の課題を踏まえた分析を自動的に行ってくれます。
担当者が変わっても、メモリにクライアントさんの文脈が残っているので、引き継ぎの際にも役立ちます。
この先にやりたいこと
打ち合わせ中のリアルタイム分析
今一番やりたいのは、クライアントさんとの打ち合わせ中にこの仕組みを活用することです。
打ち合わせの前に「ABC会社の直近3ヶ月のデータをまとめて」と依頼しておけば、数字の把握と改善施策の整理が事前にできます。
そして打ち合わせ中、クライアントさんから「この広告って効果出てますか?」「最近問い合わせ減った気がするんですけど」といった質問が出たとき、その場でClaude Codeに聞いてデータを引き出す。
「持ち帰って確認します」が減って、その場でデータに基づいた回答ができる。打ち合わせの質が変わると思っています。
Zoho Cliqとの連携
Slackと連携して対話型でGA4分析をしている事例はネット上で見かけました。私たちはZoho oneを使っているので、将来的にはZoho Cliq(社内チャットツール)とClaude APIを連携させたいと考えています。
Cliq上で「ABC会社のGA4見せて」と入力すると、Claude APIが裏側でGA4のデータを取得して、分析結果をチャットに返してくれる。そんな仕組みです。
これができれば、Claude Codeを直接触らないスタッフでも、チャットから気軽にGA4の数字を確認できるようになります。
まとめ
GA4のMCP接続は、Google Cloudの準備とサービスアカウントの発行さえ済めば、あとはクライアントさんのGA4に閲覧権限を追加するだけで使い始められます。
対話型でデータにアクセスできることの価値は、単に「手間が省ける」だけではありません。「気になったことをすぐ聞ける」ことで、今まで見逃していた発見に辿り着けるようになりました。ただし、AIが出した分析をそのまま鵜呑みにするのではなく、事業を理解した人間が判断する体制があってこそ、このツールは本当の力を発揮します。
リクトでは、こうしたAIツールも活用しながら、Webサイトの運用改善を伴走型で支援しています。「GA4のデータは取っているけど、どう改善に活かせばいいかわからない」「サイトの運用を見直したい」といったお悩みがあれば、ぜひご相談ください。
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