2026.04.03 DX

非エンジニアがGoogle MeetのAI議事録をZohoCRMに自動記録する仕組みを作った話

はじめに

商談後の議事録作成やシステムへの入力、毎回手間がかかっていませんか?

「会議で話したことをCRMに残さないといけないとわかっていても、つい後回しになる」

「入力する頃には記憶が薄れていて、メモが雑になる」

「どこに議事録が保存されていたかを探すのに時間がかかる」

そんな課題を解決するために、

Google MeetのAI議事録(Geminiによるメモ)をClaude AIで構造化し、ZohoCRMに自動で記録するシステム

を構築しました。

最近はZoomやmeetなどのオンライン会議ツールが議事録を自動作成してくれますが、ZohoCRMなどの顧客管理システムを使っている場合は、顧客ページに打合せ記録なども集約しておいた方が情報を探しやすくなります。

会議中にやることは1つだけ。あとは全自動です。

できるようになったこと

会議終了後10分程度で、ZohoCRMの該当取引先・見込み客レコードに以下の内容が自動でメモとして追記されます。

  • 商談サマリー(3〜5行)
  • 先方の課題・ニーズ(箇条書き)
  • ネクストアクション(担当者・期日付き)
  • 先方の印象的な発言(5つ以内)
  • 参照元ドキュメントへのリンク

記録完了後はZoho Cliqに通知が届き、CRMのレコードへ直接ジャンプできます。

CRMと連動させたくない会議はカレンダーの予定タイトルに会社名を入れないことで対応しています。

マッチするレコードが見つからなかった場合はエラー通知を出さず、静かにスキップする設計にしました。

使用ツール・サービス

ツール用途
Google Meet会議・文字起こし生成
Google Apps Script(GAS)自動化の中核。5分ごとに実行
Google Docs API文字起こしタブのテキスト取得
Claude API(Anthropic)AI要約・構造化
Zoho CRM API会社名検索・Note追記
Zoho FlowWebhookでNote追記を実行
Zoho Cliq完了・アラート通知

システム構成

処理は大きく7つのステップで動きます。

【STEP 1】 GASが5分ごとに起動


各社員のGoogleドライブ「Meet Recordings」フォルダを巡回します。直近7日以内のファイルかつ未処理のものだけを対象にするため、過去データが大量に処理されることはありません。なお、トリガーは5分ごとに設定しており、会議終了後できるだけ早く処理が走るようにしています。

【STEP 2】 Geminiによるメモを検知


ファイル名に「Gemini」を含むGoogleドキュメントを自動検出します。処理済みのファイルIDはGASのスクリプトプロパティに保存しており、重複処理を防いでいます。

【STEP 3】 Google Docs APIで文字起こし取得


「Geminiによるメモ」には「メモ」と「文字起こし」の2つのタブがあります。精度の高い「文字起こし」タブを優先取得し、取得できない場合はドキュメント全体にフォールバックします。

【STEP 4】 会社名を抽出


ファイル名から会社名を自動抽出します。【Web会議】株式会社ABC様 - 2026/03/26 というファイル名であれば、【】内を削除し「様」の直前まで取得して 株式会社ABC を抽出します。

【STEP 5】 Claude APIでAI要約


抽出した文字起こしテキストをClaude APIに送り、4項目のJSONとして構造化します。プロンプトで「マークダウンのコードブロックを使わず、JSONオブジェクトのみを返す」と明示することで、パース処理を安定させています。

【STEP 6】 Zoho CRM APIで部分一致検索


会社名キーワードでAccountsとLeadsを順番に検索します。word パラメーターによる全文検索後、会社名フィールドに実際にキーワードが含まれるレコードだけを採用することで、誤マッチを防いでいます。

【STEP 7】 Zoho Flow → Note追記 → Cliq通知


レコードIDをZoho FlowにWebhookで送信し、Add noteアクションでメモを追記します。

成功時はレコードのURLつきでCliqに通知、マッチしなかった場合はアラートDMを送信します。

実装のポイント

Google Workspace ドメイン全体の委任

複数社員のGoogle Driveに1つのGASからアクセスするために、サービスアカウントを使ったJWT認証(ドメイン全体の委任)を実装しました。OAuth2ライブラリを使わず、GASの組み込み関数だけで実現しています。

文字起こしタブの取得

Googleドキュメント内のデータに対して、タイトルに「文字起こし」が含まれるタブを優先的に使うことで、GeminiのAI要約ではなく生の発言データをClaudeに渡せます。

Zoho CRM で会社名の部分一致検索

全フィールドを横断検索した後、会社名フィールドへのフィルタリングを加えることで誤マッチを防いでいます。

工夫した点・ハマった点

Zoho FlowではGoogle Docsの本文が取得できない


Zoho FlowのGoogle Driveコネクタはファイルのメタ情報のみ返し、ドキュメントの本文テキストは取得できませんでした。このためGAS側でテキスト取得とAI要約まで行い、Zoho Flowはレコード検索とNote追記に専念する役割分担にしました。

Zoho CRM APIのドメイン


認証に accounts.zoho.com(グローバル)を使っている場合、APIエンドポイントも zohoapis.com(.jp ではなく)を使う必要があります。

Google Cloud Projectの整合性


GASが参照するGCPプロジェクトと、サービスアカウントが所属するGCPプロジェクトを一致させないとDocsAPIが有効化できませんでした。

今後の展開

オフラインのリアル商談録音データや、電話での通話でも同じようなシステムを構築したいと考えています。

まとめ

やることは1つ:Google MeetでGeminiのメモをONにするだけ。

あとはAIが文字起こしを読んで構造化し、CRMに記録し、チャットで通知してくれます。


非エンジニアでも、AIに相談しながら手順通り行えばなんとか実装できるくらいの難易度ですが、Zohoの活用やカスタマイズでお悩みの際はいお気軽にご相談ください。

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