
ホームページの作成方法
まず最初に、レンタルサーバー(ホームページサーバー)とは何か、ホームページ制作会社とは何なのか、ということを整理してみましょう。
例えばあなたが、地方に新しく「店舗」を構えることにしたとしましょう。
「新店舗」を開設するためには、まずオフィス(テナント)を借りる必要があります。いくつかのビル(テナントビル)を検討して、入居するのにふさわしい物件を探すことでしょう。そして一番良い物件を選んで、ビルオーナー(テナント業者)が保有するテナントビルの一部屋(テナント)を借りることになります。
この「テナントを借りる」ということが、ホームページでは「サーバーを借りる」ことに該当します。ホームページという店舗を、サーバーというテナントビルの中に間借りするわけです。
そして、賃貸用のオフィスをレンタルオフィスと呼ぶように、この賃貸用のサーバーのことを「レンタルサーバー」と呼びます。
さて、めでたく新店舗が入居するテナントが見つかり、契約も終わったとします。でも、内装を行わなければ、そのまますぐに入居というわけにはいきません。
壁紙を張り替え、照明をお洒落なものにして、床のタイルを貼り替えたりもするでしょう。また小売りの店舗なら、商品の陳列棚を用意し、お洒落なインテリアを配したりもするでしょう。
こうした作業は、お金をかけないように自分でする方法もありますが、内装業者やインテリア業者に頼むのが一般的です。借りたテナントの中を、商売ができる状態に整えてもらうわけです。
さてホームページの場合は、この部分を担当するのが、ホームページ制作会社になります。
いわばホームページ制作会社とは、ホームページというインターネット仮想店舗の「内装業者」あるいは「インテリアデザイン業者」なのです。
主なホームページ制作の方法は以下の3パターンが考えられるでしょう。
- 自分で制作する
- デザイナーに依頼する
- 制作会社を探す
なお、レンタルサーバーやホームページ制作会社を選ぶ基準は、貴社の技術レベルやホームページの狙いによって異なります。
社内に専門のシステム技術者を抱える場合と、忙しい社長さんが初めてのホームページを作成する場合では、その基準は当然異なるわけです。
そして貴社のホームページの作成が成功するかどうかに、一番大きな影響を与えるのが、このホームページ制作会社(作成方法)です。
自分でホームページを作る
自分でホームページを作れば、最もコストをかけずに済むでしょう。
ホームページを作ることそのものは、決して難しいことではありません。
パソコン初心者でもHTMLタグと呼ばれる言語を勉強したりホームページ作成ソフトを使えば比較的簡単にホームページは作れます。
しかし、「ホームページを作る」ことと「ホームページを商売に活かす」ことは全く別の問題であるということを知っておく必要があります。
ホームページから反響を増やすには、少なくとも「1.ホームページのアクセスを上げる」「2.魅力的なコンテンツで信頼を得る」「3.お問い合わせいただく」という3つのステップが必要です。
そのための仕掛け、見せ方、結果の読み取り方など、その本質は多種多様な何百といったホームページに携わって初めて見えてくる部分です。
[自分でホームページを作った場合のメリット・デメリット]
- ○安上がり
- ○技量の範囲で思い通りにできる
- ×凝ったデザインはできない、素人っぽさが伝わる
- ×独りよがりなものになりがち
- ×検索エンジン対策が弱い、できない
- ×お問い合せフォームなどのプログラムは専門知識がなければ設置が困難
デザイナーに依頼してホームページを作る
ホームページのデザイナーは、業界では「WEBデザイナー」とか「WEBクリエイター」と呼ばれます。
もともと、こうした「デザイナー」や「クリエイター」の方達は、印刷のお仕事で生計を立てていました。
雑誌や書籍のデザインを行うのが仕事で、雑誌を作る時に、絵と写真を組み合わせて、どうすれば「お洒落な」雑誌が作れるかが、彼らデザイナー達の最大関心事でした。
一方、雑誌を売るのは「デザイナー」のお仕事ではなく、出版社の営業担当のお仕事。
デザイナーはセールスにはノータッチですから、「商売」に関しては全くの素人でした。
ホームページ作成に関しても、写真や絵を利用するケースが多いため、彼ら「出版系のデザイナー」にホームページ作成の仕事を依頼するようになってきたわけです。
そこで彼ら「出版系デザイナー」は今までの雑誌と同じような感覚でホームページを作りました。
確かに彼らが作ったホームページは、雑誌を見るように「おしゃれ」で「きれいな」なホームページです。
でも、彼らは「デザイナー」であって「ビジネスマン」あるいは「商売人」ではありませんから、当然、売上げを上げるためにどういうホームページを作れば良いかについては、何のノウハウも持っていません。
かなりのベテランデザイナーであっても、「商売につながるホームページの作り方」については、ほとんど経験がないのです。
WEBデザイナーにホームページの制作を依頼する場合は、商売につなげるノウハウとコミュニケーション能力が充分かをしっかりと確認してください。
[WEBデザイナーにホームページ制作を依頼した場合のメリット・デメリット]
- ○デザイン的には洗練される
- ×作り手都合で、消費者が使いにくいページになりがち
- ×商売の仕掛けとしてのホームページになりにくい
- ×検索エンジン対策が弱い、できない
- ×ホームページを更新する度にお金がかかる
- ×お問い合せフォームなどのプログラムは高額な追加料金が必要な場合が多い
ホームページ制作会社に依頼してホームページを作る
良いホームページ制作会社の見分け方が最も難しいところですが、一番確実な方法は知り合いから紹介してもらうことです。実際、お洒落なホームページを作成できる会社はたくさんいますが、「商売につながる」ホームページを作成できる会社は少数派だからです。身近にホームページを作って満足している方がいない場合は、制作会社の顧客満足度と実績を調べてください。
ただし、調べ方には少々コツが必要です。
ホームページの主な契約形態
- 初期制作のみ 行う制作会社
更新は自分で行うか、更新を制作業者に依頼する度に費用が発生するパターンです。
基本的には情報収集から戦略立案、更新作業まで自分で行う必要がありますので、
勉強が好きで比較的時間にゆとりのある方に向いています。
既に導入している方に、どのようなことを行って反響を上げているか?
それが自分でもやっていけそうか?を確認しましょう。 - 定期サポート付き の制作会社
定期コストを支払う代わりに、定期サポートを受けているパターンです。
どのようなサポートを行っているか?定期コストは支払っていける金額か?
を確認しましょう。
費用対効果が上がっていれば定期サポートの継続率が高いはずなので、
解約の条件が比較的緩やかであれば解約率も参考になります。 - リース契約 を主体とした制作会社
リース契約の場合も定期サポートが含まれているケースが多いため、
上記同様、どのようなサポートを行っているか?月額費用は支払っていける金額か?
を確認しましょう。
ただし、基本的には解約できない性質があるため、解約率や顧客数といった数字は
参考になりません。
いずれにしろ、自分が消費者の立場に立って制作会社が作ったホームページを見た場合に、商品やサービスが欲しくなる作りになっているか?を見るようにしましょう。
[制作会社に依頼してホームページを作った場合のメリット・デメリット]
- ○デザイン的にはある程度洗練される
- △商売の仕掛けができる会社か、得意な制作会社かの見分け方が難しい
- △自社のスタイルとあったサポート内容かの見極めが困難
- ×一般的に高コスト(初期費用、月額費用、更新費用のトータルで検討が必要)
- ×ホームページを更新する度にお金もしくは時間がかかる
- ×お問い合せフォームなどのプログラムは高額な追加料金が必要な場合が多い
ホームページリリース後の「追加・修正」の役割分担と費用もチェック
ホームページというものは、作れば終わりという代物ではありません。
ホームページを作成してからが勝負の始まりで、継続的なコンテンツの追加・修正が必ず発生します。
実店舗でも、売れ筋商品の見直しや、季節に合わせたセール、あるいは店内レイアウトの定期的な見直しをする事と思います。
ホームページも同じです。最初に作ったコンテンツが大ヒットで、後は放っておいてもお客さんがどんどん買ってくれる、なんてことは100%ありません。
最初のコンテンツを元に、細かいチューニングを繰り返したり、提供商品の変更が不可欠なのです。
そしてそのためには、少なくとも月に1回程度はホームページのコンテンツ(ページ)の追加・修正が発生します。
したがって、ホームページの制作を頼む前に、ホームページリリース後の「追加・修正」の役割分担と、そのコストについて明確にしておきましょう。
ここがあやふやだと、
- どのように更新していいかわからない
- 何をしてもお金がかかる気がして更新をしなくなった
という問題が必ず発生します。
是非、ホームページ制作の初期費用だけではなく、追加・修正という後作業の費用についても、ホームページ制作会社と事前によく打ち合わせをしておきましょう。
ホームページ制作会社選びのチェックポイント(まとめ)
- 初期費用はいくらか?
- 更新費用はいくらか?
- 無料サポート範囲、更新作業の範囲はどこまでか?
- 別途必要な費用にはどのような可能性があるか?
- 支払方法は?
- 途中解約可能か?
- 更新作業の平均納期はどのくらいか?
- 担当者とのやり取りはスムーズか?
- 担当者のスキル、経験はどの程度か?
- SEOについて明確に答えることができるか?
ホームページは、貴社の重要な戦略ツールです。
そして戦略を実現するために、ホームページ制作会社は大切なパートナーです。
本コンテンツの内容を元に、貴社が最適なパートナーを見つけて、素晴らしいホームページを作成されることを、心より祈念しております。