ホームページのドメインの変更時にやることと注意したい点

企業のホームページにおけるドメイン変更は慎重に計画を立て、しっかり準備をすることが大切です。
ドメイン変更を検討する理由とSEOへの影響
ドメイン変更の理由はさまざまですが、最も多いのは会社名やサービス名の変更です。
これは会社側の都合で行われることが多く、これまでユーザーに慣れ親しまれてきた会社名やサービス名が変わることで、「ホームページがどこにあるかわからなくなった」といった混乱を招く可能性があります。
ドメイン変更は、まるで引っ越しのようなものです。新しい場所に移るためには、事前に計画を立てて、準備をしっかり行う必要があります。
- SEOへの影響
- 既存のアクセス
どのように引き継ぐかを考慮することが重要です。
ドメイン変更後には、検索エンジンの評価が下がるリスクがあるため、リダイレクト設定やGoogleサーチコンソールの設定変更を適切に行い、SEOの影響を最小限に抑えることが必要です。
参考:Google Search Console ヘルプ「サイト移転について」
新しいサーバーの利用を検討しましょう
ホームページのドメインを変更する際、新しいサーバーを用意することをおすすめします。
「ドメインを付け替えるだけなら、今のサーバーの設定を変えるだけでもいいのでは?」と思われるかもしれません。
確かに技術的には可能ですが、既存サイトへのアクセスが途絶えてしまうリスクや、最も重要な「301リダイレクト」を確実に機能させるために、現在のサーバーを残しておく必要があるからです。
新しいサーバーで新ドメインのサイトを事前に構築し、旧サーバーは旧ドメインからのアクセスを新ドメインへ自動的に転送するための「301リダイレクト」専用として残す、というのが最も安全で確実な方法です。
これにより、ユーザーの利便性を損なうことなく、検索エンジンからの評価もスムーズに引き継ぐことができます。
301リダイレクトの設定
ドメイン変更を実施する前に、いくつかの重要な準備を確認することが欠かせません。
まず、301リダイレクトの設定準備です。
これを行うことで、旧URLから新URLへ恒久的に転送され、これまで築き上げてきたSEO評価を新しいサイトにスムーズに引き継ぐことができます。
URL構造が変わる場合
ページのURL構造(パスなど)が替わる場合は、旧URLから新URLに対応したリダイレクトリストを丁寧に作成しましょう。
ドメイン名以外が完全に同じ場合
ドメイン名以外(パスなど)が全く変わらない場合は、個別のリストを作成しなくても、一括でリダイレクトを設定することが可能です。
どちらのケースでも、リダイレクト設定は最低でも180日間は維持してください。
これにより、検索エンジンが新しいURLを認識し、ユーザーもスムーズに新しいサイトへ移行できます。
Googleサーチコンソールの設定
ドメイン変更の際、Googleサーチコンソールでの適切な設定は、SEO評価の引き継ぎに不可欠です。
旧ドメインのGoogleサーチコンソール
現在利用している旧ドメインのGoogleサーチコンソールから「アドレス変更ツール」を使い、新しいドメインへの変更をGoogleに正式に通知します。
この操作により、Googleは新しいドメインを認識し、旧サイトのSEO評価を新しいサイトに引き継いでくれる可能性が高まります。
新ドメインをGoogleサーチコンソールに登録
新しいドメインも、Googleサーチコンソールに忘れずに登録してください。
そして、新サイトのサイトマップを送信することで、Googleが新しいURLを迅速にクロールし、早期にインデックスを完了させることができます。
メールアドレスの確認と変更
旧ドメインのメールアドレスを今後も使い続けるのか、新しいドメインのメールアドレスに切り替えるのかを確認しましょう。
もし旧ドメインのメールアドレスを引き続き使用しない場合は、新しいドメインでのメールアドレス設定を行い、社員や取引先、関係者への周知を徹底することが重要です。
ドメイン変更後も忘れずに!見落としがちな重要事項
ドメイン変更は、ウェブサイトの引っ越しだけでは終わりません。
ホームページだけではなくメールの署名など、多岐にわたる場所で新しいURLへの更新が必要になります。
GoogleビジネスプロフィールやSNSなどのオンライン上の各種情報のURL変更
Googleビジネスプロフィールは、Google検索やGoogleマップで会社情報が表示される際に非常に重要です。
新しいドメインに更新することを忘れずに行いましょう。
これに加え、SNSや業界団体サイトやポータルサイト、提携企業のウェブサイトなど、オンライン上で会社情報を登録しているすべての場所のURLを最新のドメインに更新してください。
これにより、ユーザーが古い情報にアクセスするのを防ぎ、検索結果における情報の一貫性を保つことができます。
名刺やパンフレット、販促物などの紙媒体の変更
オンラインだけでなく、名刺やパンフレット、ちらし、会社案内など、すべての印刷物に記載された古いURLを新しいURLに更新することも忘れてはいけません。
これには発注や印刷のコスト、そして時間がかかるため、ドメイン変更を決定した段階で早期に計画を立て、在庫の消化なども考慮しながら計画的に取り組むことが重要です。
旧ドメインの契約は残しておきましょう
ドメイン変更後も、旧ドメインの契約を少なくとも1年間は継続することを強く推奨します。
これは、新ドメインへの移行を確実にサポートし、万が一の事態に備えるための重要なステップです。
旧ドメインを維持するメリットは以下の通りです。
リダイレクトの維持
旧URLへのアクセスを確実に新URLへ転送し、SEO評価の損失やユーザーの混乱を防ぎます。
悪用防止
解約したドメインが第三者に悪用され、会社のブランドイメージを損なうリスクを回避します。
メールの取りこぼし防止
旧ドメイン宛の重要なメールを確実に受信し続けられます。
費用はかかりますが、上記のリスクを考慮すれば、旧ドメインをしばらく維持することは賢明な投資と言えるでしょう。
旧ドメインを解約する場合の注意点
やむを得ず旧ドメインを解約する際は、少なくとも1年間は維持することを検討した上で判断しましょう。
もし解約してしまうと、そのドメインが悪意のある第三者に取得・悪用され、会社の評判を損なう可能性があります。
これらのリスクを十分に考慮し、新ドメインへの移行が完全に完了したと確信できるまで、旧ドメインの解約は慎重に判断してください。
ドメイン変更は「慎重に、そして計画的に」
ドメイン変更は、あなたのビジネスにとって大きな影響を及ぼす重要な作業です。そのため、綿密な計画を立て、しっかりと準備を整えて進めることが成功の鍵となります。
特に、301リダイレクト設定、新サーバーへの移管、複雑なドメインやメールの設定には専門的な知識が必要となる場面が多くあります。
もしこれらの作業に不安を感じるようでしたら、無理せず専門家のアドバイスを受けることもぜひご検討ください。
株式会社リクトに相談することで、安心して移行作業を進めることができます。
ご連絡お待ちしています。