
Claude Codeで実際に業務を自動化した話です。
実は自動化の最初の一歩に選んだのは、請求書のリネームとクラウドストレージへのアップロードでした。
なぜ請求書処理を最初の一歩に選んだか
Claude Codeでやりたいことはたくさんありました。SNS投稿の自動生成、SEO記事の構成チェック、競合調査レポート、ウェブ広告文の作成、複数のエージェントを使ったAI社員……。
でも最初の一歩に選んだのは、請求書のリネームとクラウドへのアップロードです。
理由は単純で、地味に時間を取られていた作業だったから。
毎月届く請求書PDFを会社の命名規則に沿ってリネームし、クラウドストレージの所定フォルダに仕分けする。
手順は決まっているのに、ファイル名を手で打ち変えて、支払い方法ごとにフォルダを開いて移動して…と、正直めんどくさい。
インボイス・・・。
誰かやってくれるか、作業自体を自動化したい。
「手順が決まっている」「毎月繰り返す」「ミスが起きやすい」。
この3つが揃っている作業は、自動化の練習台としてちょうどよいのではと思いました。
なお、請求書はメールで届いたり、管理画面からダウンロードしたりしないといけないです。
メールや管理画面からのダウンロードは現状まだ手動です。
まずは請求書のリネームを試してみた
最初から完成形を目指したわけではありません。まずは「PDFを読み取ってリネームするだけ」を試してみました。
作業フォルダに請求書PDFを3つ置いて、Claude Codeに「PDFの中身を読み取って、発行日・会社名・金額でリネームしてほしい」と頼んだところ、いきなり作業には入らず、先にこう聞かれました。
- 金額のフォーマットはどうしますか?(10,000? 10000?)
- 会社名に「株式会社」は含めますか?
- 同じ日付・会社名で金額まで同じ場合はどうしますか?
こちらが「金額はカンマなしの数字」「株式会社は省略」「重複は末尾に_1、_2を付ける」と答えると、PDFを読み取って一覧を出してくれました。
| 元ファイル名 | 新ファイル名 |
|---|---|
| inv_202602_8834.pdf | 260228_ABC広告_84436.pdf |
| receipt_feb.pdf | 260206_DEFメディア_7952.pdf |
| 【請求書】2026年02月_サービス利用.pdf | 260228_GHIシステム_15400.pdf |
※ ファイル名はダミーです
「この内容でリネームしてよいですか?」と確認が入り、OKを出すと実行されました。
ただ、1つ想定外がありました。PDFをAdobe Acrobatで開いたまま作業していたので、ファイルがロックされてリネームできなかったんです。Claude Codeが「ファイルが別のプロセスに使われています」と報告してくれたので、「Acrobatを閉じていいよ」と伝えたら、プロセスを終了してリネームを完了してくれました。
こういう想定外のトラブルにもその場で対応してくれるのが、スクリプト(決まった手順を自動実行するプログラム)との違いだと感じました。
カスタムコマンドに進化させた
リネームがうまくいったので、「これ、スキルにできますか?」と聞いてみました。
ここで初めて、カスタムコマンドとスキルの違いを教えてもらいました。
- カスタムコマンド:自分で
/process-invoicesのように入力して実行する。「今からこの作業をやるぞ」と明示的に使う方式。決まった手順を繰り返す用途に向いている - スキル(AIへの指示書テンプレートのようなもの):Claudeが会話の流れから「このスキルを使うべきだ」と自動判断して読み込む方式。たとえばSNS投稿を作るときにブランドのトーンを自動適用する、といった使い方に向いている
「自分のタイミングで決まった手順を実行する」用途にはコマンドが合っている、というわけです。
こういう使い分けのアドバイスをもらえるのが、AIに相談しながら進めるメリットだと感じています。
まずはリネームだけのカスタムコマンドが作成されました。
作業フォルダにPDFを置いてコマンドを実行するだけで、PDF読み取り→一覧表示→確認→リネームという流れが動きます。
支払い方法の判別とクラウドへの移動を追加した
リネームだけでも十分便利でしたが、次は支払い方法の判別とクラウドストレージへの移動も組み込みたくなりました。
リクトではZoho WorkDriveを使っています。最初はAPI連携(プログラム同士をつなぐ仕組み)を考えましたが、設定が複雑でAPIよくわからない。
Claudeに「もっと簡単な方法はないですか?」と聞いたら、Zoho WorkDriveのデスクトップアプリ(TrueSync)を使う方法を教えてもらいました。
TrueSyncをインストールすると、パソコン上に仮想ドライブ(Z:ドライブ)が現れます。ここにファイルを入れると、キャッシュ経由でクラウドに自動アップロードされます。
アップロード後はキャッシュも自動で消えるので、パソコンの容量を圧迫しません。
クラウド側のフォルダ構成はこうなっています。
Z: 2507請求書/
├── 銀行振込/
│ └── 250710_ABC商事_50000.pdf
├── カード/
│ └── 250715_DEFサービス_12000.pdf
└── 口座振替/
└── 250720_GHI通信_8800.pdf
※ フォルダ名・ファイル名はダミーです
つまり、ただ移動するだけではなく「何月の請求書か」「支払い方法は何か」を判別して、正しいフォルダに振り分ける必要がある。
やりたいことを指示書にまとめてClaude Codeに渡したところ、既存のリネームコマンドとの違いを整理してくれました。
追加すべき機能は、支払い方法の判別、仮想ドライブの正しいフォルダへの振り分け移動、学習データの管理の3つです。
ここで「過去分の処理済みファイルから学習データを作りますか?」と提案がありました。
クラウドストレージの過去分フォルダには、すでに支払い方法ごとに仕分けされた請求書が入っています。これを逆引きすれば、どの会社がどの支払い方法かがわかる。
結果、過去の請求書から会社ごとの学習データが自動で作成されました。
最初から精度ゼロでスタートではなく、既存の取引先は初回から支払い方法が判別できる状態です。
これを手作業でやっていたのが、自動で振り分けまでやってくれるようになったのが一番うれしかったポイントです。
完成した処理フロー
最終的にこんな流れで処理できるようになりました。
ステップ1 作業フォルダに請求書PDFを置く(メールからの手動ダウンロード)
ステップ2 Claude Codeでコマンドを実行
ステップ3 AIがPDFを読み取り、発行日・会社名・金額を抽出。会社の命名規則に沿ったファイル名の候補を作成
ステップ4 支払い方法を自動判別する
- 学習データに同じ会社の記録があれば、それを使用。これが一番精度が高い方法です
- PDF内に銀行口座情報があれば「銀行振込」
- クレジットカード関連の記載があれば「カード」
- 口座振替の記載があれば「口座振替」
- いずれにも該当しない場合は「不明」として確認を求める
ステップ5 結果を一覧表示して、確認を求める
| No. | 元ファイル名 | 新ファイル名 | 支払い方法 | 移動先 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | invoice_001.pdf | 250710_ABC商事_50000.pdf | 銀行振込 | 2507請求書/銀行振込/ |
| 2 | receipt.pdf | 250715_XYZサービス_12000.pdf | カード | 2507請求書/カード/ |
| 3 | doc_202507.pdf | 250703_DEF設計_80000.pdf | ※不明 | ※要指定 |
※ 会社名はダミーです
AIが全部やってくれるのではなく、必ず人間が確認してからOKを出す。これ、非エンジニアとしてはすごく安心感があるんですよね。
間違いがあれば「3番はカードに変更して」と指示すれば修正されます。
支払い方法がわからないものは「不明」と正直に教えてくれるので、そこだけ自分で判断すればいい。
ステップ6 OKしたらリネーム+仮想ドライブへの移動を実行。作業フォルダは空になる
ステップ7 支払い方法の判別結果を学習データとして保存。次回同じ会社の請求書が来たら自動で判別してくれる
やってみた感想
まだ運用を始めたばかりなので、具体的な数値で「○分短縮できました」とは言えません。
これまでは請求書が届くたびに「ファイル名をどう付けるんだっけ」「この会社は銀行振込だっけ、カードだっけ」と考えながら手作業でやっていました。
それが、コマンド1つで候補が出てきて、確認してOKを出すだけ。
頭を使うポイントが「判断」だけに絞られた感覚です。
この感覚がわかったとき、自動化ってこういうことかと腑に落ちました。
最初のうちは支払い方法の判別精度が低めです。
でもこれは想定の範囲内で、使い続けると学習データが溜まって賢くなっていきます。「このABC商事は毎月銀行振込だよね」と、AIが覚えてくれるわけです。
仮に間違いがあっても確認ステップで拾えるので、大きな事故にはなりません。
非エンジニアの自分にとって、この安心感は大事でした。
学習で育てる
Claude Codeで「請求書を処理して」と話しかけるだけでAIが自動判断して対応してくれるようになります。
学習データが溜まれば支払い方法の判別精度は上がるし、「この会社名は正式名称で統一して」「金額が10万円以上なら特別フラグを立てて」といったルールの追加もClaude Codeと会話しながらできます。
まとめ
請求書処理の自動化を通じて学んだことをまとめます。
最初の一歩は「リネームだけ」から始めた。 いきなり完成形を目指さず、まずPDFを読み取ってリネームするだけを試した。そこから支払い方法の判別、クラウドへの移動と、段階的に機能を足していきました。
「確認ステップ」があるから安心して任せられる。 この仕組みがあるから安心して使えています。
AIは育てるもの。
最初から完璧な精度は出ません。
使いながらデータを溜めて、ルールを足していく。
今回の請求書処理で手応えを掴んだので、今後はマーケティング業務にもスキルを広げていくつもりです。
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