
毎月やっていた「数字の転記」
正直なところ、毎月GA4を開いて数字を手で入力するのは、地味に手間でした。
リクトではクライアントのホームページの数値を毎月まとめて報告しています。Looker Studio(旧データポータル)で共有しているクライアントもいるのですが、「スプレッドシートのほうが見やすい」「他の数字と一緒に管理したい」という理由でGoogleスプレッドシートを使っているクライアントも多いのが実情です。
スプレッドシートで管理する場合、毎月こんな作業が発生していました。
- まずGA4にログイン
- 先月の期間に絞り込む
- セッション数、ユーザー数、コンバージョン数などを確認する
- スプレッドシートの該当する行に手で入力する
1件なら数分で終わります。
ただ、クライアントが増えてくると毎月まとまった時間がかかりますし、数字を見間違えたり、行を間違えたりするリスクもあります。正直なところ、後回しにしがちな作業でした。
「この作業、自動でできないかな」と思い、Claude Codeを使って仕組みを作ってみました。
Claude CodeでGASの自動転記スクリプトを作った
調べてみると、Google Apps Script(GAS)からGA4のデータを直接取得できることがわかりました。
GASはGoogleスプレッドシートに組み込めるプログラムの仕組みです。Excelでいうマクロのようなものだと思ってください。私自身はプログラムを書けませんが、Claude Codeに「こういう処理がしたい」と伝えると、GASのコードを作ってくれます。
GA4にはData APIという、外部からデータを取得するための窓口が用意されています。GASからこのAPIを呼び出すことで、GA4の数値をスプレッドシートに直接書き込めます。
自動転記の流れはこんな感じです。
- スプレッドシートに「どの指標を、どの行に書き込むか」の設定シートを用意する
- GASが設定シートを読み取り、GA4から先月分のデータを取得する
- 取得した数値を、対応するセルに自動で書き込む
- 毎月2日に自動実行されるようタイマーを設定する
クライアントごとに指標が違う問題
報告する数値はクライアントによって違います。
あるクライアントは「セッション・ユーザー・お問い合わせ完了数」の3つだけ。別のクライアントは20項目以上の指標をスプレッドシートで管理しているケースもあります。
しかも、GA4の数値をそのまま持ってくるだけでは済まないこともあります。たとえば「デバイス別のコンバージョン数」では、デスクトップ・モバイル・タブレットごとに、複数のキーイベント(TELタップ、メールお問い合わせ、LPからの問い合わせなど)を絞り込んで合計した数値を入れる、といった作業です。単純な転記ではなく、「見たい数字に加工して入力する」作業も含まれていました。
そこで、スプレッドシート内に「指標マッピング」という設定シートを作りました。
ここに「行ラベル」と「GA4のどの数値を取るか」を対応づけて登録しておきます。GASはこの設定を読み取って、必要なデータだけをGA4から取ってきます。
クライアントが増えても、この設定を用意するだけで対応できるので便利です。
ドライランで事前に確認できる
自動でセルに書き込むとなると、「間違った場所に上書きしてしまったら?」という心配がありました。
そこで「ドライラン」という仕組みを入れました。実際には書き込まずに、「何を、どこに書き込む予定か」をログに出力するだけのテスト実行です。
ドライランを実行すると、こんなログが出ます。
セッション → 行117 列3 = 2,706
ユーザー → 行118 列3 = 2,206
お問い合わせページ → 行119 列3 = 110
コンバージョン数(お問い合わせ) → 行121 列3 = 45
※ 数値はダミーです
「数値は正しいか」「書き込み先の行は合っているか」を目で見て確認してから本番実行できるので、安心して使えます。
毎月の作業がゼロになった
仕組みが完成した後は、毎月2日の朝に自動でスクリプトが走ります。GA4から前月分の数値を取得して、スプレッドシートに書き込んで、完了通知のメールを送ってくれます。
私がやることは、通知メールを見て「ちゃんと動いたな」と確認するくらいです。
もしエラーがあった場合もメールで知らせてくれるので、失敗に気づかないということもありません。
現在、複数のクライアントのスプレッドシートでこの仕組みを動かしています。地味ですが、月初の気持ちが少し軽くなった感じがします。
作ってみて気づいたこと
実際に運用してみて、いくつか気づいたことがあります。
設定作業は最初だけ
GASプロジェクトを作って、設定シートを用意して、指標のマッピングを登録する。この初期設定には少し手間がかかります。ただ、一度設定すれば毎月勝手に動いてくれるので、2〜3ヶ月もすれば元が取れます。
ページパスのフィルタは要注意
「お問い合わせページの閲覧数」のように特定ページの数値を取得する場合、URLのパス指定に注意が必要でした。たとえば /contact/ を部分一致で取ると、/contact/contact-thanks/(サンクスページ)の数値まで含まれてしまいます。完全一致に変更することで正しい数値を取れるようになりました。
全部を自動化しなくていい
スプレッドシートには、GA4から取れる数値だけでなく、広告費や遷移率のように手入力や計算式で出す項目もあります。全部をまとめて自動化しようとすると仕組みが複雑になります。
「GA4から取れる定型的な数値だけ自動化して、判断が必要な部分は人がやる」という切り分けが大事でした。
まとめ
GA4からスプレッドシートへの数値転記をGASで自動化した話を紹介しました。
- Looker Studioを使わず、スプレッドシートで数値を管理しているケースでも自動化できる
- GAS + GA4 Data APIの組み合わせで、毎月の手入力をなくせた
- 設定シートで指標をカスタマイズして、クライアントごとの違いにも柔軟に対応
- ドライランで事前確認してから本番実行、という2ステップで安心して運用できる
「毎月同じ数字をGA4から手でコピーしている」という方は、自動化を検討してみてください。最初の設定さえ終われば、あとは毎月勝手に動いてくれます。
リクトではこうしたWebサイトの運用改善もお手伝いしています。「うちでもできるかな?」と思ったら、お気軽にご相談ください。
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