
きっかけは、住 太陽さん(@motoharusumi)のXの投稿でした。
これはマジですごいのでやってみて。あなたのサイトがどんな「質問文」で表示されてるかわかります。 サーチコンソールの検索パフォーマンスレポートで「フィルタを追加」→「検索キーワード」→「カスタム(正規表現)」を選んで、【これからリプに貼る文字列】を入力して「適用」ボタンを押す。 https://t.co/bbUhcFV0HN
— 住 太陽 (@motoharusumi) November 3, 2026
(埋め込みが表示されない場合は、こちらの投稿をご覧ください)
Search Consoleに、ある正規表現を入れるだけで、自社のサイトが「どんな質問文で表示されているか」が見えるという内容です。
正直なところ、読んですぐに、リクトのサイトで試したくなりました。ただ、画面で眺めて終わりにはしたくありません。見つけた質問に自社の記事が答えているかまで確かめるため、Claude CodeでSearch ConsoleのAPIを使って進めることにしました。
住さんの手法は「日本語14文字以上のクエリ」を抜き出すこと
住さんの手法は、とてもシンプルです。
Search Consoleの検索パフォーマンスで、クエリに「日本語が14文字以上含まれるもの」というフィルタをかけます。長いクエリには、質問の形をした検索が、多く混ざっているというわけです。住さんは、こうしたクエリを、AI要約(AIによる概要)で狙うクエリとして紹介していました。

質問を調べて、記事に答えを足すところまで、Claude Codeに任せました
リクトでやりたかったのは、次の3つです。
- その質問を、どの記事が受けているか調べる
- 記事が、その質問に答えているか確かめる
- 足りなければ、書き足す
件数が多いことと、毎月くり返したいことから、Search ConsoleのAPIで取ることにしました。Claude Codeに、Pythonのスクリプトを書いてもらいます。
Search Consoleの閲覧権限を持った専用のアカウント(サービスアカウント)を用意すれば、パスワードを画面に入力せずに、データを取れます。
まず、Search ConsoleのAPIで質問文を取る
APIでは、住さんと同じ正規表現を指定して、過去90日分のクエリを、表示されたページごとに取りました。
結果は、リクトのサイトで412件でした。実際に出てきた質問の一部をご紹介します。
| 検索された質問 | 表示回数 | 平均順位 | 分類(後述) |
|---|---|---|---|
| サイト高速化 予算 決め方の対策は何でしょうか? | 76回 | 7.8位 | A |
| 最新のgoogleのai要約は他と比べてどう? | 73回 | 6.2位 | A |
| ホームページ リニューアル ドメイン そのまま | 92回 | 74.5位 | B |
| パソコンで写真を圧縮する方法 | 71回 | 7.3位 | C |
※ リクトのSearch Consoleより(過去90日)。

語尾で絞らず、412件を全件読んで4つに分けました
最初は、「〜ですか」「教えて」といった語尾で、質問文を絞ろうと考えました。機械的に絞れるので、手間もかかりません。
それでもあえて、語尾では絞らず、412件を全件読んで分けることにしました。理由は2つあります。
1. 語尾のない質問を、取りこぼすから
たとえば「ホームページ リニューアル ドメイン そのまま」は、語尾がありません。それでも、「ドメインはそのままで大丈夫か」と知りたい人の検索です。実際、こうした単語型(下の表のB)は、語尾のある質問文(A)の約3.6倍(2,617回と723回)表示されていました。語尾で絞っていたら、表示の大半を見落とすところでした。
2. 質問の形でも、お客様の質問とは限らないから
「パソコンで写真を圧縮する方法」は、立派な質問の形です。ただ、リクトの事業とは関係の薄い検索でした。語尾だけでは、「自社のお客様が知りたいことか」は分かりません。
幸い、412件は全件を読める量でした。そこで、Claude Codeに全件を読んでもらい、次の4つに分けました。
| 分類 | 中身 | 件数 |
|---|---|---|
| A 商売に近い質問文 | 事業に関係があり、問いの形になっているもの | 80件 |
| B 商売に近い単語型 | 事業に関係があり、語尾はないが知りたいことがあるもの | 89件 |
| C 商売と無関係 | 事業と関係の薄い話題(キャッシュの消し方など) | 197件 |
| D ノイズ | 他社名の検索、検索の演算子(site:など)、文字化けなど | 46件 |
分類のたたき台はAIが作り、私が内容を見て直しています。AIは工程を短くしてくれますが、「これは自社のお客様の質問か」の判断は、人が行うべきだと考えるからです。
質問文のA(80件)は、表示が723回あって、クリックは0でした。順位が高くても、押してもらえていません。
理由のひとつは、AI要約(AIによる概要)かもしれません。検索結果の上に答えが表示されて、そこで満足した人は、記事を開かないからです(推測です)。米国のPew Research Centerの調査では、AI要約が出た検索のクリックは8%で、出ない検索の15%より少なくなっていました(出典:Pew Research Center、2025年3月の閲覧データ)。
そこで、成果の見立てを変えました。「クリックが増えたか」ではなく、「表示されている質問に、記事の中で答えが載っているか」を見ることにしました。
もう一歩進めて、「誰が調べているか」と「ページは誰向けか」で見ました
分類を進めるうちに、もうひとつ気づいたことがあります。質問が多く検索されていても、その人がお客様とは限りません。語尾や言葉だけでは、誰が調べているかまでは分かりません。
そこで、2つの軸を足しました。
- 軸1:質問を調べる人 …… お客様(見込み客)か、そうでない人かです。区分はサイトごとに決めます。
- 軸2:着地ページが狙う人 …… 質問を受けているページが、見込み客向けか、一般向けか。ページの見出し・本文・相談への導線から判断します。
軸1の区分の例です。リクトなら「ホームページの発注を考える会社」と「個人・学習者・同業」、外壁塗装の会社なら「施主」と「同業者・DIYの人」です。
この2つを組み合わせると、次の4通りに分かれます。
| 調べる人 | ページ | 意味 |
|---|---|---|
| お客様 | お客様向け | 一致。守って伸ばす |
| お客様 | 一般向け | ミスマッチ。改善の最優先 |
| お客様でない人 | お客様向け | お客様でない人が来ている |
| お客様でない人 | 一般向け | 一致。Cのまま |
大切なのは、2つめの「お客様なのに、一般向けのページに着地している」ものです。質問は検索されているのに、受け皿のページが、その人向けに作られていません。記事の改善で、一番効果が出やすい場所だと考えました。
この判定は、Claude Codeのスキル(決まった作業の手順書)に組み込み、別のサイトで試しました。ページの判定は、まだ精度を上げている途中です。
質問を受けているページを調べて、記事を読みました
次に、Aの質問を、受けているページごとにまとめました。上位は、表示速度の高速化の記事、ホームページ作成ソフトの比較記事、AI要約とAIモードの違いの記事でした。
記事は、Claude Codeに本文を読んでもらい、質問に答えを足す案を作りました。決めたルールは3つです。
- 答えは、記事に書いてある内容だけで作る
- 記事に材料がない質問は、作らない
- 材料がないものは、私への質問にして、まとめて確認する
たとえば、表示速度の記事には「ホームページの表示速度は、どうやって調べられますか?」「サイトを速くする作業には、どのくらいかかりますか?」といった質問が、検索されていました。
金額や作業時間のように、記事に書いていないことは、社内の作業記録をもとに、私が答えを決めています。実績のある事例は、お客様が特定されないよう、匿名にしました。
公式ページで確かめたら、古い情報が見つかりました
Q&Aを足すつもりが、根拠を公式ページで確かめるうちに、記事の古い情報が見つかりました。
表示速度の記事は、2022年に書いたものでした。確認して分かったのは、次のようなことです。
- 紹介していた測定ツール「Test My Site」は、Googleの公式の案内で、サービス終了とされていた
- 「Lighthouse」の説明が、実際の役割と違っていた
- サーバーの説明は、「最も評判がいい」と言い切っていたが、裏付けがなかった
- 「CSSやJavaScriptの数を減らす」という説明が、いまの通信方式(HTTP/2)を踏まえていなかった
Test My Siteの終了には、正直、気づいていませんでした。
AI要約の記事には、「FAQの充実や構造化データの設定が重要」と書いていました。ところが、Googleの公式ページ(Search Central)は、AI要約に載るために「特別な設定は不要」と説明しています。こちらも、公式に合わせて書き直しました。
質問を拾う作業が、そのまま、古い記事の点検になりました。
WordPressのREST APIで、記事に反映しました
記事への反映は、WordPressのREST APIを使いました。Claude Codeから、いまの本文を取り込み、変更後の全文を作って、更新する手順です。
公開済みの記事は、いきなり書き換えません。まず変更前の本文をバックアップとして保存し、変更後の全文を確認してから、公開中の記事に反映しました。確認は、ローカルのMarkdownやWordでもできます。今回は、WordPressの別の下書きにも、変更後の全文を作りました。
この日は、表示速度の記事にQ&Aを10問と、古い情報の訂正を反映しました。AI要約の記事にも、Q&Aを4問と、本文の書き換えを反映しています。

やってみて分かった3つのこと
1. 語尾で絞らず、全件を読む
数百件なら全件を読める量なので、語尾の形に頼らず、お客様の知りたいことを自分の目で拾えます。
2. クリックではなく、「質問に答えられているか」で見る
数字の増減を追うより、答えが記事に載っているかを確かめるほうが、改善につながりました。
3. 公式ページの確認を省かない
AIが作った答えを、そのまま載せるのは危険です。公式ページで確かめたことで、記事の古い情報にも気づけました。
まとめ
住さんの手法は、画面で質問文を拾うだけでも、十分に役立ちます。それをClaude Codeと、Search ConsoleのAPI、WordPressのREST APIにつなげると、「拾う→答えを足す→反映する」までを、くり返せる作業にできました。
今回の数字は、リクトのサイトのものです。検索のされ方は、サイトによって違うかもしれません。
「自社のサイトは、どんな質問で表示されているのだろう」と気になった方は、まず住さんの方法を、Search Consoleの画面で試してみてください。
記事への反映や、サイトの点検でお困りの場合は、ホームページ診断(毎月先着2社まで無料)や、お問い合わせもお待ちしています。
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