Claude CodeでSearch ConsoleをAPIでつなげて、GA4と組み合わせてサイト分析

PC画面に表示された検索データを見ながら考える男性と、そこから導き出された記事改善チェックリストが矢印でつながったイラスト

管理画面だけでは見えないものがあった

クライアントのWebサイトを分析するとき、Google Search Console(以下、サーチコンソール)は欠かせないツールです。どんなキーワードで検索されているか、何回表示されて何回クリックされたか。これだけでも十分ありがたい情報です。

ただ、分析を続けていると「これが知りたいのに、出せない」という場面が出てきます。これ、地味にストレスです。

たとえば、「このキーワードで検索した人は、サイトのどのページに着地しているのか?」という掛け合わせ。管理画面ではキーワード一覧とページ一覧を別々に見ることはできますが、「キーワードAで来た人はページBに着地している」という組み合わせを一括で取得することができません。

そこで、サーチコンソールのAPIに直接繋いでデータを取得する方法を試してみました。今回はClaude Code(AnthropicのAIコーディングツール)を使って、API接続の設定からデータ取得スクリプトの作成まで進めています。「サーチコンソールのAPIに繋いで、キーワードとページの掛け合わせデータを取りたい」と話し言葉で伝えるだけで、Pythonのスクリプトを書いてくれます。

ついでにGA4のAPIとも連携させて、「検索から来る前」と「来た後」を一気通貫で分析できる仕組みを作った話です。

Search Consoleの管理画面とAPIの違いを整理しておきます

まず、Search Consoleの管理画面とAPIの違いを整理しておきます。

項目管理画面API
キーワード別のクリック数・表示回数・CTR・順位
ページ別の指標確認
2期間の比較
正規表現フィルタリング
Core Web Vitals・被リンク・クロール状況の確認×
キーワード × ページの掛け合わせ分析△(1件ずつなら可)○(一括取得可)←これが一番欲しかった
キーワード × デバイスの掛け合わせ×
1,000件を超えるデータの取得×(CSV上限1,000行)
キーワードごとの日別推移×
3期間以上の比較(先月 vs 先々月 vs 前年同月)×
複数サイトのデータを一括取得×
データの自動取得・定期実行×

管理画面はあくまで「その場で確認する」ためのツールです。クライアントごとに毎月レポートを出す、複数サイトを横断的に比較するといった用途には向いていません。

APIへの接続手順(概要)

「API」と聞くと難しそうですが、やることは大きく3ステップです。

ステップ1:Google Cloudでプロジェクトを作る

Googleが提供するクラウド管理画面(Google Cloud Console)で、新しいプロジェクトを作成します。GA4のAPI接続でプロジェクトを作ったことがある方は、同じプロジェクトを使い回せます。

ステップ2:サービスアカウントを発行する

「サービスアカウント」とは、人間の代わりにプログラムがGoogleのサービスにアクセスするための専用アカウントのようなものです。このアカウントに「サーチコンソールのデータを読む権限」を渡します。

具体的には、サーチコンソールの「ユーザーと権限」画面で、サービスアカウントのメールアドレスを追加するだけです。GA4でも同じサービスアカウントを閲覧者として追加しておけば、1つのアカウントで両方のデータを取得できます。

ステップ3:Search Console APIを有効化してデータ取得

Google Cloud Consoleで「Search Console API」を有効にします。あとはPythonなどのプログラムからAPIを呼び出せば、管理画面では取れなかったデータが取得できるようになります。

今回はこのスクリプト作成をClaude Codeに任せました。「先月と前年同月のキーワード別クリック数を比較するスクリプトを作って」のように日本語で伝えれば、APIの認証処理からデータ取得、CSV出力まで一通り書いてくれます。プログラミングの知識がなくても、やりたい分析を言葉で説明すればスクリプトが出来上がるので、API接続のハードルはだいぶ下がりました。

正直、「API」と聞くと難しそうですよね。私もそう思っていました。でも設定自体は1回やれば終わりです。クライアントのサイトを追加するときも、サーチコンソールの権限画面でサービスアカウントを追加するだけで済みます。

APIに繋いだからこそできる分析

キーワード × ページの掛け合わせ

これがAPIを繋いだ一番の理由です。

管理画面では「ホームページ制作 福岡」というキーワードで何回クリックされたかはわかりますが、そのクリックがサイト内のどのページに着地しているかはわかりません。APIなら、キーワードとページの組み合わせを複数のディメンション(軸)で同時に取得できます。たとえば「キーワード × ページ × デバイス × 日付」のように、複数の切り口を掛け合わせたデータを1回のリクエストで取得できるということです。

実際に取得してみると、同じキーワードでも着地ページがバラけているケースがありました。本来はAというページに着地してほしいのに、Bという記事ページに流れてしまっている。いわゆる「カニバリゼーション(共食い)」が起きている状態です。

これがわかるだけでも、内部リンクの見直しやページ統合の判断材料になります。管理画面で「キーワード一覧」と「ページ一覧」を別々に眺めていただけでは、この問題には気づけなかったと思います。

1,000件を超えるロングテールの把握

管理画面のCSVエクスポートは上限1,000行です。月間数百のキーワードで流入があるサイトなら問題ありませんが、コンテンツが多いサイトでは1,000行を超えることがあります。

APIならページネーション(次のページを読み込む仕組み)で全件取得できるので、取りこぼしがなくなります。ロングテールのキーワードは1つ1つのボリュームは小さくても、積み上げると無視できない流入量になっていることがあります。

3期間比較の自動計算

「先月 vs 先々月 vs 前年同月」の3期間を並べて比較するのは、管理画面だと手作業です。前月比較と前年比較を別々に画面を切り替えながら見るしかありません。

APIなら3期間分のデータを一括で取得して、キーワードごとの増減を自動で計算できます。「このキーワードは前月比+10クリック、前年比+10クリック、順位は3ポイント改善」といった比較が、全キーワードに対して一気に出せます。

複数サイトの一括分析

複数のクライアントサイトを管理している場合、APIなら1つのスクリプトで全サイトのデータをまとめて取得できます。サイトごとにサーチコンソールの画面を開いてCSVをダウンロードして……という手間がなくなります。

GA4 APIと組み合わせてできること

ここからが本題です。サーチコンソールのAPIだけでも十分便利ですが、GA4のAPIと組み合わせると分析の幅が一気に広がります。

「来る前」と「来た後」を繋げる

サーチコンソールとGA4では、持っているデータの性質がまったく違います。

データソースわかることわからないこと
サーチコンソール検索キーワード、表示回数、CTR、掲載順位サイト内での行動、コンバージョン、滞在時間
GA4セッション数、ページビュー、滞在時間、コンバージョン検索キーワード(not provided)、検索順位

つまり、サーチコンソールは「サイトに来る前」の情報。GA4は「来た後」の情報。この2つを「ページURL」を共通キーにして結合すると、検索から問い合わせまでの一連の流れが見えてきます。

具体的には、サーチコンソールのページURLからパス部分(例:/product)を抜き出して、GA4のページパスと突き合わせます。これで「どのページが検索で何回表示されて、実際に訪問した人がどれくらい滞在して、コンバージョンに至ったかどうか」が1つの表で確認できるようになります。

ページ品質の総合評価

たとえば、サーチコンソールで「表示回数が多い」のにGA4で「エンゲージメント率が低い」ページがあれば、それは「検索結果では目に留まっているが、訪問後にすぐ離脱されている」ことを意味します。

逆に、サーチコンソールでの表示が少なくてもGA4で滞在時間が長くCVが出ているページがあれば、そのページへの検索流入を増やす施策が有効だとわかります。

どちらか一方のデータだけでは気づけないことが、統合することで見えてきます。

実際にやってみてわかった3つのこと

月1万回表示・順位1位台なのにCTR約0.05%のページ

あるブログ記事で、サーチコンソールの表示回数が月約1万回、平均掲載順位が1〜2位台のページを見つけました。検索結果のほぼ最上位です。普通に考えれば、1位表示で1万回も表示されていたら数百クリックは来ていてもおかしくない。

ところが、実際のクリック数はわずか5回。CTR約0.05%。

なんでだろう? と思って、APIで「キーワード × ページ」の掛け合わせデータを取得しました。

すると、このページに流入しているキーワードは「○○ 最適」「○○ 目安」「○○ 違い」のような、単語の組み合わせで答えが一言で済むQ&A系キーワードばかり。しかもそのほとんどが順位1位台でCTR 0%。1位なのに誰もクリックしていない。

次に3期間比較をかけました。前年同月のデータを見ると、同じページの表示回数はほぼ同じ(約1万回)。でも前年はCTR約1%で月約120クリック、GA4上では約200ページビューがありました。つまり、順位は上がっているのに、クリックだけが激減している

原因はGoogleのAI Overview(検索結果に表示されるAIによる回答)だと考えています。2024年8月に日本でも正式導入されたこの機能は、「○○ 目安」「○○ とは」のような単純なQ&A型のキーワードに対して、検索結果の画面上でAIが直接答えを表示します。ユーザーはそこで満足してしまうので、わざわざサイトをクリックしない。いわゆる「ゼロクリック検索」が増えている状態です。

これは掲載順位が下がったわけではないので、管理画面で順位だけ見ていると気づけません。「1位だから大丈夫」と安心していたら、実はクリックが前年の20分の1以下になっていた。APIで前年比較をかけて初めてわかったことです。

対策としては、AI Overviewでは答えきれない「比較」「体験談」「選び方」といった深い情報を提供するコンテンツにシフトしていく必要があります。単純なQ&A記事のままでは、今後もクリックは戻らないでしょう。

指名検索が前年比+170%超

ブランド名での指名検索が前年比で約2.7倍に伸びていました。さらに「ブランド名 価格」「ブランド名 評判」といった比較検討段階のキーワードも新たに増加。これは広告やSNSなど検索以外の施策が「ブランド認知」に効いている証拠です。

管理画面で月単位のキーワード一覧を見ているだけでは、こうした中長期のトレンド変化は掴みにくい。3期間比較を一括で出せるAPIだからこそ、「前々月から伸び始めた」「前年と比べて明らかに増えた」という変化の流れが一目でわかります。

特定チャネルのCV率約40%

これはGA4側のデータですが、サーチコンソールと組み合わせることで文脈が見えました。

あるチャネル(参照元サイト)からの流入が月約100セッションと少ないものの、コンバージョンが約40件。CV率約40%という突出した数字でした。このチャネルからの流入は、サーチコンソール上ではほぼ表示されません(検索経由ではないため)。GA4でチャネル別にCVを見て初めて気づける数字です。

サーチコンソールで検索流入の全体像を把握しつつ、GA4でチャネル別の成果を見る。この組み合わせによって「どこにリソースを集中すべきか」の判断ができるようになります。検索経由の流入だけに目を向けていると、こうした「少数だけど確度が高いチャネル」を見落としてしまいます。

まとめ

サーチコンソールの管理画面は便利ですが、「もう一歩深く知りたい」と思ったときに限界があります。

API接続は、設定自体は1回やれば終わりです。Google Cloudのプロジェクト作成、サービスアカウントの発行、APIの有効化。この3ステップを済ませれば、あとは同じ仕組みで何サイトでもデータを取得できます。

やってみると、管理画面だけ見ていたときとは別の景色が見えます。「順位1位なのにクリックされていないページ」「指名検索が前年から急増しているトレンド」「検索以外のチャネルで高いCV率を出しているページ」。どれも管理画面のスクリーンショットを眺めているだけでは気づけなかったことです。

特にGA4と組み合わせた統合分析は、「検索されているのに成果に繋がっていないページ」と「検索以外のチャネルで実はCVが出ているページ」の両方を見つけるのに役立ちます。

まずは自社サイトのサーチコンソールで「表示回数が多いのにCTRが低いページ」を探してみてください。そこに改善のヒントがあるかもしれません。

リクトでは、クライアントのWebサイト分析にこうしたAPI連携を取り入れ始めています。「もっと深く分析したい」「何から手をつければいいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。

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